「ADPKD.JP」には、2.5~4L/日と書かれていて、結構多いと思います。ADPKDの進行を抑える薬のサムスカを服用した場合、さらに多くの水分を飲むことになると思います。
結論から言えば、おすすめは、白湯です。理由は以下です。
- 冷たいものを大量に飲むと、かなり体温を奪われます。夏ならともかく、春先や秋、特に冬になると寒く感じることでしょう。
- 飲み物に含まれている成分が、大量に飲むことで摂取過多になるためです。通常気にしない、お茶のカフェインやスポーツドリンクの塩分、糖分などです。
白湯なんて大量に飲めませんという人は、一度に大量に飲むのではなく、少しづつ飲むようにすれば、飲めるのではないかと考えます。40ml/10分で、8時間睡眠で16時間起きているとして、約4000ml飲める計算になります。
それでも白湯ばかり飲んでられないという場合に、何が良いか考えてみました。
お茶について
通常であれば気にならない量であっても、大量摂取となると、量が多くなります。
お茶で気になるのはカフェインとカリウムです。一番のおすすめは麦茶ですが、それでも大量に飲むとカリウム量が増えてくるので、食事に含まれるカリウム量をさらに気にする必要がありそうです。
ただ、サムスカを服用すると、味覚が変わる気がしていて、麦茶が美味しくなくなり、購入したペットボトルのものでも飲めませんでした。水出しの麦茶は、麦が砕いてあるためか、粉っぽい感じがします。自宅で作る場合はポットなどで、麦茶のパックを入れたままにしないでようにしましょう。麦を砕いていない煮出し用の麦茶ならば、粉っぽくならなと思います。
デカフェでカフェインはゼロにはなりませんが、ほとんど取り除かれているため、麦茶の次にはカリウムが多くない玄米茶や紅茶のデカフェであればおすすめです。
カフェイン | カリウム | |
---|---|---|
麦茶 | 0㎎ | 60mg |
番茶 | 67mg | 320mg |
玄米茶 | 67mg | 70mg |
煎茶 | 133mg | 270mg |
ほうじ茶 | 133mg | 240mg |
烏龍茶 | 133mg | 130mg |
紅茶 | 200mg | 80mg |
スポーツドリンクについて
スポーツドリンクで気になるのは、糖質と食塩相当量になると思います。食品成分データベースでスポーツドリンクを調べると、500g当たり糖質が25.5g、食塩相当量が0.5g、カリウムが130㎎とあります。熱中症を考慮すると、多少は飲んだ方が良いですが、たくさん飲むのはお勧めできません。ゼロカロリーの甘味料については異論があるとは思いますが、個人的にはアクエリアスゼロを500ml~1Lぐらい飲むのが良いような気がします。食塩相当量が増えた分は、他で減らす必要がありそうです。
糖質 | 食塩相当量 | カリウム | |
---|---|---|---|
ポカリスエット | 31.3g | 0.6g | 100㎎ |
ポカリスエット イオンウォーター | 13.8g | 0.5g | 100㎎ |
アクエリアス | 23.8g | 0.5g | 40mg |
アクエリアスゼロ | 0g | 0.5g | 45mg |
グリーンダ・カ・ラ | 22.5g | 0.5g | 50mg |
炭酸飲料
食品成分データーベースを調べると、500g当たりに糖質が50g以上で、スポーツドリンクの倍です。多くの量を飲むのには向きません。食塩相当量やカリウムは、多少入っているものもあるようです。ゼロカロリー甘味料に忌避感がないのであれば、ゼロカロリー飲料を考慮に入れるのもよいでしょう。
ただし、コーラにはカフェインが50mg/500ml程度含まれているため、大量に飲むのには向かないでしょう。
糖質 | 食塩相当量 | カリウム | |
---|---|---|---|
コカ・コーラ | 56.3g | 0.00g | 0㎎ |
コカ・コーラ ゼロ | 0.0g | 0.05g | 0㎎ |
コカ・コーラ ゼロカフェイン | 0.0g | 0.05g | 0㎎ |
三ツ矢サイダー | 52.3g | 0.10g | 5㎎ |
三ツ矢サイダーゼロストロング | 0.0g | 0.15g | 50㎎ |
フレーバー炭酸水
炭酸水に香りをつけたのです。口に含む瞬間に香りがしますが、炭酸水の味しかしません。温くなると炭酸の味が協調されて美味しくなくなりますが、冷やして飲むとシュワシュワしてさっぱりすると思います。余計な成分がほとんど入っておらず摂取制限に影響を与えないないため、香料に対する 忌避感がなければ、おすすめの飲料です。
どんな香りのものがあるかリストアップしてみたので、以下を参照してください。
果汁100%ジュース
果汁100%ジュースは、糖質やカリウムの量が多いので、大量に飲むのには適していません。果物の種類によって違いがありますが、糖質が10g/100mlぐらい、カリウムが100~200㎎/100mlぐらいです。飲むにしても、朝食などでコップ1杯(200ml)程度でしょう。
糖質 | カリウム | |
---|---|---|
オレンジジュース(濃縮還元) | 21.0g | 380mg |
グレープフルーツ(濃縮還元) | 17.2g | 320mg |
パインアップル(濃縮還元) | 22.2g | 380mg |
ぶどう(濃縮還元) | 23.8g | 48mg |
りんご(濃縮還元) | 22.8g | 220mg |
結論
最初に書いたように、おすすめは白湯です。夏であれば常温の水でもよいと思います。
それでも白湯や水ばかり飲んでいられないという場合には、いろいろなものを飲み分ければよいと思います。
- 朝に、フルーツジュースを1杯。
- 食事には、麦茶やデカフェの玄米茶や紅茶。
- 暑い夏の昼間にはスポーツドリンク。
- 気分転換に、ゼロカロリーのサイダーなど。
- その他の合間には、白湯や常温の水。